ちやほや

その男、成田空港へ帰国。

想像はできていたが、通常のエントランスを進む。

床はグレーのカーペット、必要以上に長い壁面には「Welcame Japan!」。

私は、帰ってきたのである。

”ようこそ”とは何だ!

しかも、パエリャの世界大会にて映えある受賞者の私に対して。

負けて帰ってきた〇〇選手や、慰安旅行の〇〇とは、功績が違うこの私に対して!

赤はどこだ?マイクはどこだ?フラッシュはどうした?

この情報に溢れた雑踏の中では、私のパエリャへの情熱はかき消されてしまうというのか!

成田空港を後にし、我らのホームである。杉並区成田へ迎う。

「おめでとう~。」「努力が実ったねっ!」「感動したよ。」

anocadoサポーターの皆様。ありがとう。

皆様の声援を糧に、実力以上の作品に仕上げることができました。

そんな作品はこのように生まれたのである。

残り時間45分。スープに米を挿入。

緊張と、不安が溢れバラバラになりかけた序盤を切り抜けた、team anocado。

目指すべき作品へ意見をぶつけ、信頼し合い、シンクロを深めていった。

2017のパエリャミッションの全てを、最後の一秒まで出し切った。

40度を超える、暑いバレンシアの地で。

重なりあった技術と、互いに通わせたシンパシーをお米に吸わせ、捧げた。

それは、2016のテーマ「米魂」を発展させての、2017のテーマ「献己米魂」そのものであった。

それは、何とも語りはしないが、人を誘い。

鉱石や金属ではないのに、キラキラと光を放つ。

壊したくないのに、傷つけたい欲求にかられ、

その先には、幸せを降り注ぐ確信さえも想像させるのである。

PAELLA。たかがパエリャ。されどパエージャ。何じゃパエジャ。

万人に愛されるコト。それは狙ってできることではない。

そう思える素敵な結果となった。

数日が過ぎ、〇〇と申します。この度はおめでとうございます。

………。

最後に、「シェフにとってパエリアとは?」

はぁ。「パエリアですか…。」

だからよう‼︎

”パエリア”じゃなくて”パエリャ”って言ってんだろ!

ウィキペディアぐらい調べてから、私のところに来なさい。

君は、”ビートたけし”に”コマネチ”を要求できるのか?

”アンパンマン”に”コシか粒”か聞けるか?

そんなんだから、出勤ギリギリを棚に上げて、JRの遅延証明の列に並んで、

ゆっくりのんびり、スタバ飲みながら出社して、オーバーに被害者ぶって。

そんな事はさておき。

私のパエリャは「うまい」のである。

パエリャの精神を伝える使命を受けたのだから。

ちやほやと

囃子たてられ、使われて。

髄を残して埋もれゆく。

キャンプ パエリア


2018 パエリャチャレンジ応援特設ページ公開中!

9月16日(日)

スペインバレンシア州スエカ市 第58回国際パエリアコンクール

私たちチームanocadoは、

日本代表として今年も世界のパエリア職人たちの夢の舞台へ立ちます。

そして、今までの全てを出し切るパエリアを作ります。

2018年も応援よろしくお願いいたします。

2018 Paella Challenge 応援特設ページを見る

日々の108 Paella Challenge は公式instagramで公開中です♪

 


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